各事業者・団体の取組好事例

情報通信業

就業者数
50人~99人
主な取組内容
  • 弁護士連携による警告文書の発出
  • 一人で抱え込まないためのルール決め

【現状】過度な要求として現れるカスハラ

ソフトウェア開発という業種柄、BtoC(一般消費者との取引)が少ないため、カスハラが多いイメージはないと思わがちですが、BtoB(企業間での取引)の現場でもカスハラが発生しています
例えば、顧客となる企業(以下、「顧客企業」といいます。)からの短納期の依頼に対して応えられなかった際に、強い口調で暴言を吐かれたり、「あなたでは駄目だから(他の就業者に代わってくれ)」と個人を攻撃されたりするということもありました。

【対応】顧客等への対応と就業者を支える取組

就業者が安心して業務に従事できるよう、カスハラへの具体的な対策を整備しています。法律・契約・業務運用・教育・メンタルケアの多角的アプローチで、抑止と安全を両立しています。

1.弁護士連携による警告文書の発出

人格否定や過度な要求が見られる場合、顧問弁護士に相談し、顧客企業に文書で警告しています。
また、文書作成に当たっては、しっかりとした証拠が必要であると考えているため、電話対応時は録音するとともに、就業者に対して「これが違反行為に当たる」と明確に示します

2.1人で抱え込まないようにするためのルール決め

電話対応において、30分を超える苦情対応が続いた場合は上長へ相談するという社内ルールを設定し、就業者が一人で悩まないようにしています。
また、クラウド電話と社内チャットを併用し、対応に困った際は同僚や上司と共有できる環境を整備することで、在宅勤務や複数拠点での勤務でも、スタッフ同士で助け合えるようにしています。

3.教育・新人研修でのクレーム対応強化

新人教育において、「謝罪の対象を明確にする」「話を遮らない」などのクレーム対応の基礎や、初動対応を適切に行うことの大切さについて実際に起こった対応事例を示しながら教育しています。クレームへの対応を強化することで、初動対応を適切に行うことができるようになり、カスハラ防止につながると考えています。

4.就業者のメンタルケアと段階的復帰支援

カスハラによって心を痛めた就業者に対しては、産業医や専門医との面談を実施しています。被害を受けた結果、現在の業務が難しくなった就業者に対しては、無理に元の業務に戻そうとはせず、必要に応じて業務を切り替えるなどして、段階的に復帰を支援しています。

5.就業者・顧客等の関係向上を目指した基本方針の掲載

Webページ上に基本方針を掲載し、就業者をカスハラから守るための基本方針を示しました。この基本方針は、顧客等とよりよい関係を築いていくことも明記しており、単に顧客等にお願いや禁止を求めるものではなく、当社においても顧客等に対し、真摯にサービスを提供することも示しています。

【効果】明確な指針や対策が安心感を生む

会社が顧客等に向けて方針を出したことで、安心感が生まれ、いざというときに断りやすい環境になったと思います。また、対策の結果、「何かあればすぐ代わる」という仲間内でのサポート体制が出来上がり、これも対策を行う上での安心感につながっています。